Swiftの条件分岐をスッキリ書こう!ネストを避けるテクニック入門
生徒
「先生、Swiftでifやelseをたくさん使っていたら、どんどんコードが深くなって読みにくくなってきました…」
先生
「それは“ネストが深い”状態ですね。Swiftでは条件分岐をシンプルに書くためのテクニックがありますよ。」
生徒
「どうすればネストを減らせますか?もっと読みやすくしたいです!」
先生
「それでは今回は、Swiftで条件分岐のネストを避けるテクニックについて、初心者でも理解できるように丁寧に説明していきましょう。」
1. ネストが深いとはどういうこと?
プログラミングで「ネスト」とは、入れ子構造のことです。たとえばif文の中にさらにif文があるような状態をいいます。ネストが深くなると、どこからどこまでが条件なのか分かりづらくなり、バグの原因にもなります。
次のようなコードはネストが深い例です。
let userIsLoggedIn = true
let hasPermission = true
if userIsLoggedIn {
if hasPermission {
print("操作を実行します")
}
}
このようにifが重なると、初心者には読みづらいコードになってしまいます。
2. ネストを減らすif文の書き方
条件が複数ある場合は、1つのifにまとめることでネストを減らすことができます。
if userIsLoggedIn && hasPermission {
print("操作を実行します")
}
&&は「かつ」を意味する論理演算子です。両方の条件がtrueであれば中の処理が実行されます。
3. guard文で早めに抜ける
guard文を使うと、条件を満たさない場合に早く処理から抜けることができます。これにより、後続の処理をスッキリ書けるのが特徴です。
func performAction(userIsLoggedIn: Bool, hasPermission: Bool) {
guard userIsLoggedIn else {
print("ログインしてください")
return
}
guard hasPermission else {
print("操作の権限がありません")
return
}
print("操作を実行します")
}
guard文はfalseだったときにreturnで早く抜けるので、残りの処理はインデントなしで書けてスッキリします。
4. elseの中にelseを書くと読みにくい
ifの中にelse、さらにその中にifを書くと、処理が複雑になってしまいます。
let day = "月曜日"
if day == "月曜日" {
print("週の始まりです")
} else {
if day == "金曜日" {
print("明日は休みです")
} else {
print("普通の日です")
}
}
このようなコードはelse ifを使って書き直すとスッキリします。
if day == "月曜日" {
print("週の始まりです")
} else if day == "金曜日" {
print("明日は休みです")
} else {
print("普通の日です")
}
5. switch文を使ってネストを回避する
ifやelseが何段階にも重なるときは、switch文に置き換えることでコードが読みやすくなります。
let signal = "青"
switch signal {
case "赤":
print("止まってください")
case "黄":
print("注意して進んでください")
case "青":
print("進んでください")
default:
print("信号が不明です")
}
switch文は分岐ごとにケースを分けて書けるので、条件がたくさんあるときに便利です。
6. returnで早期終了するテクニック
関数の中で条件によって処理をやめたいときは、returnを早めに書くことで、後続の処理を簡潔に保てます。
func greetUser(name: String?) {
guard let name = name else {
print("名前がありません")
return
}
if name.isEmpty {
print("名前が空です")
return
}
print("こんにちは、\(name)さん!")
}
guardやreturnを使うことで、無駄なネストを避けつつ、安全で読みやすいコードが書けます。
7. ネストを減らす工夫は可読性アップの第一歩
コードがネストだらけになると、ミスやバグが発生しやすくなります。guard文やswitch文を使ったり、ifの条件をまとめたりすることで、シンプルで分かりやすいコードになります。
初心者のうちから「読みやすさ」を意識して書く練習をすることが、上達の近道です。