Go言語の変数と定数の基本!var・constの使い方とデータ型の基礎知識
生徒
「Go言語では、数字や文字を使うときにどうやって保存するんですか?」
先生
「良いところに気づきましたね。プログラミングでは、数字や文字などのデータを扱うために『変数(へんすう)』や『定数(ていすう)』を使います。Go言語では、それぞれvarやconstを使って宣言しますよ。」
生徒
「varとconstってどう違うんですか?」
先生
「それでは、Go言語の変数と定数の基本について、わかりやすく解説していきましょう!」
1. 変数とは?varを使って値を保存しよう
Go言語では、「変数(へんすう)」に数字・小数・文字列・真偽値などのデータを一時的に保存します。イメージは名前の付いた箱です。箱には必ず「中身の種類(データ型)」があり、その種類に合う値だけを入れられます。
変数を作る基本はvarです。まずは最も素直な書き方から確認しましょう。
var 名前 データ型 = 値
たとえば、年齢を保存する変数を作ると次のようになります。
var age int = 25
この例では、ageという変数に整数型(int)の25を入れています。Go言語では、型を先に決めることで「この変数は数を入れる箱だ」と読み手にもコンピュータにも伝えられます。
型を書いて、あとで値を入れる(ゼロ値)
すぐに値が決まらないときは、型だけ指定して宣言できます。値を入れない場合、変数には型ごとのゼロ値(初期値)が自動で入ります。
intのゼロ値:0float64のゼロ値:0.0stringのゼロ値:空文字boolのゼロ値:false
var score int // いまは0が入る
score = 80 // あとから値を代入
このように「箱」を先に用意しておくと、処理の途中で安全に値を入れ替えられます。初心者でも読みやすい、堅実な書き方です。
複数をまとめて宣言して読みやすく
関連する変数はひとまとめにすると、コードが整理されます。設定値やプロフィール情報など、同じ場面で使う値は並べておくと見通しがよくなります。
var (
name string
height float64
active bool
)
name = "Taro"
height = 170.5
active = true
ミニサンプル:値を入れて表示してみる
最後に、小さな例で「宣言 → 代入 → 利用」の流れを確認しましょう。実行結果を想像しながら読むだけでも理解が深まります。
var language string = "Go" // 文字列の箱
var age int // まずは型だけ、ゼロ値は0
age = 26 // あとから代入
// ここでlanguageとageを表示する処理があると、"Go" と 26 が出力されるイメージ
ポイントは「用途に合わせて型を選ぶ」「varで箱を作る」「必要になったら値を入れる」の3つです。Go言語の変数はシンプルなので、まずはこの基本だけ覚えておけば十分に前へ進めます。
2. データ型とは?数値や文字を扱うための種類
「データ型(データがた)」とは、変数がどんな種類のデータを扱うのかを示すルールのことです。
Go言語にはいくつかの基本的なデータ型があります。初心者が覚えておくとよいものを紹介します。
int:整数(たとえば、1や100など)float64:小数(たとえば、3.14や2.5など)string:文字列(たとえば、「こんにちは」や「Hello」など)bool:真偽値(trueまたはfalse)
これらの型を使って、変数の内容を正しく管理できます。
3. 定数とは?constで変更できない値を保存する
「定数(ていすう)」は、プログラムの中で変わらない値を保存するときに使います。変数と違って、一度決めたら途中で変更できません。
Go言語では、constというキーワードを使って定数を作ります。
const 名前 = 値
たとえば、円周率を保存する場合は、次のように書きます。
const pi = 3.14
このpiは変更できない値として扱われます。
4. 型推論とは?型を書かなくても自動で判断される
Go言語では、型をわざわざ書かなくても、コンピュータが自動で判断してくれる機能があります。これを「型推論(かたすいろん)」といいます。
変数を宣言する時に、次のように書くことができます。
name := "Taro"
この:=という記号は、「型推論で変数を宣言するよ」という意味になります。
この場合、Go言語は「Taroは文字列(string)だな」と自動で判断してくれます。
5. 複数の変数や定数をまとめて宣言する
Go言語では、複数の変数や定数をまとめて一度に宣言することもできます。
次のように書きます。
var (
name string = "Taro"
age int = 20
)
const (
pi = 3.14
language = "Go"
)
このように、()を使って、複数の宣言をグループにできます。読みやすさがアップして、整理もしやすくなります。
6. 実際にGo言語で変数と定数を使ってみよう
ここで、変数と定数を使った簡単なプログラムを紹介します。
package main
import "fmt"
func main() {
const language = "Go"
var name string = "Taro"
var age int = 25
height := 170.5
fmt.Println("プログラミング言語:", language)
fmt.Println("名前:", name)
fmt.Println("年齢:", age)
fmt.Println("身長:", height)
}
このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。
プログラミング言語: Go
名前: Taro
年齢: 25
身長: 170.5
まとめ
Go言語での開発では、変数や定数を正しく理解して使い分けることがとても大切です。変数は内容を書き換えられる箱として使い、数字や文字列や真偽値などさまざまな情報を保存できます。定数は途中で値を変えたくないときに使うため、消費税率や円周率や設定値のように変わらない数字を扱うときにとても便利です。プログラムを書いていくと、数が増えたり減ったりする値と、変わらない値が必ず出てくるので、それぞれの特徴を理解しながら使い分けると、あとで読みやすく安全なコードになります。 Go言語ではデータ型がはっきり決められているので、どんな種類の値を入れるのかが分かりやすく、計算の間違いや想定外の動作を防ぎやすくなります。整数や小数や文字列などの扱いを知っておくことで、小さなプログラムでも実用的な動きができるようになります。型推論の仕組みを使うと、型を書かなくても値から自動的に判断してくれるため、すっきりしたコードを書くときに役立ちます。 また、複数の変数や定数をまとめて宣言する書き方を使えば、初期設定の部分がぐっと整理されて読みやすいコードになります。特に設定値が増えるプログラムでは、変数や定数をまとめるだけでも見通しがよくなり、後からコードを読んだときの理解がとても楽になります。 実際のサンプルでは、文字列や数値を表示するだけのシンプルな例でしたが、使い方の流れが分かると一気に応用が広がります。名前や年齢を保存したり、身長や体重のような小数を扱ったり、条件分岐のために真偽値を使ったりと、日常にある情報をそのまま扱えるのが特徴です。ここで学んだ基本だけでも、入力した値を計算したり、結果を画面に表示したりとさまざまな小さなプログラムが作れます。 そこで、記事の最後に、少しだけステップアップした簡単なサンプルを紹介します。変数と定数を組み合わせて、計算結果を表示する小さなプログラムを用意しました。
サンプルプログラム:変数と定数を使って計算してみる
package main
import "fmt"
func main() {
const tax = 10
var price int = 1000
var total int = price + (price * tax / 100)
fmt.Println("商品価格:", price)
fmt.Println("消費税率:", tax)
fmt.Println("税込金額:", total)
}
このプログラムでは、商品価格と税率を表示し、消費税を含めた金額を計算して表示しています。変数には書き換えられる値を保存し、定数には途中で変えたくない値を設定することで、間違いを防ぎつつ分かりやすい計算ができます。たったこれだけの短いプログラムでも、仕組みが理解できれば実用的な処理を行うことができます。コンピュータが自動で計算してくれるため、数値が変わっても再計算しなくてよいところがプログラミングの魅力です。 Go言語は余計な記号が少なく、読みやすい文法なので、初心者でも順を追って覚えていけばしっかり使いこなせます。まずは小さなサンプルを真似してみて、少しずつ自分で書き換えたり、新しい変数を追加してみたりしながら感覚をつかむのがおすすめです。書いて動かして確かめることが理解への近道になります。
生徒
「今日学んだことで、変数と定数の違いがよくわかりました。数が変わるものが変数で、変えたくない値が定数なんですね。」
先生
「その通りです。箱の中身が変わるかどうか、それを意識できるとコードの安全性がぐっと上がりますよ。」
生徒
「型推論や、複数まとめて宣言できる書き方も便利でした。コードがすっきりして読みやすいですね。」
先生
「読みやすさはとても重要です。他の人が読んでも、未来の自分が読んでも、意味が分かるように書いていくことが大切ですよ。」
生徒
「まずは今日のサンプルから、少しずつ書き換えて試してみます!」
先生
「とても良い姿勢ですね。書いて動かす経験が、理解を深めてくれますよ。」