Kotlinの非同期処理を組み合わせてパフォーマンスを最適化する方法!初心者でもわかる実践テクニック
生徒
「Kotlinで非同期処理を使うと、どんなふうにパフォーマンスが良くなるんですか?」
先生
「Kotlinでは、asyncやawaitなどを使って非同期処理をうまく組み合わせることで、時間のかかる処理を同時に進めて効率よくプログラムを動かせるようになります。」
生徒
「なるほど!具体的なやり方を教えてください!」
先生
「それでは、Kotlinの非同期処理の基本と、どうやってパフォーマンスを最適化するかを順番に学んでいきましょう。」
1. 非同期処理ってそもそもなに?
非同期処理(ひどうきしょり)とは、複数の作業を同時に進めるための技術です。例えば、料理を作るときに「ご飯を炊きながら、味噌汁を作る」といった並行作業がそれにあたります。
Kotlinでは、非同期処理を行うためにCoroutine(コルーチン)という仕組みを使います。これは軽量で高速な並行処理の方法です。
2. asyncとawaitの基本
asyncは「これから非同期でやりますよ」という命令、awaitは「結果が出るのを待ちます」という命令です。セットで使うことが多く、複数の処理を同時に始めて、それぞれの結果をあとでまとめて受け取れます。
import kotlinx.coroutines.*
fun main() = runBlocking {
val time = measureTimeMillis {
val one = async { taskOne() }
val two = async { taskTwo() }
println("結果: ${one.await() + two.await()}")
}
println("完了までの時間: $time ms")
}
suspend fun taskOne(): Int {
delay(1000)
return 10
}
suspend fun taskTwo(): Int {
delay(1000)
return 20
}
3. 実行結果を見てみよう
結果: 30
完了までの時間: 1001 ms
ここでは、2つの処理がasyncで同時に動くため、合計2秒ではなく、約1秒で完了しています。これが非同期処理によるパフォーマンスの最適化です。
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4. 非同期を組み合わせて複雑な処理を並列化する
実際のアプリ開発では、データベースからの取得、ネットワーク通信、ファイル読み込みなどを一度に行う場面があります。これらを順番に処理すると時間がかかりますが、非同期で並列実行すれば大幅に短縮できます。
fun main() = runBlocking {
val time = measureTimeMillis {
val job1 = async { loadUserData() }
val job2 = async { fetchRemoteData() }
val job3 = async { readFileFromDisk() }
println("総合結果: ${job1.await()} | ${job2.await()} | ${job3.await()}")
}
println("処理時間: $time ms")
}
suspend fun loadUserData(): String {
delay(800)
return "ユーザーデータ"
}
suspend fun fetchRemoteData(): String {
delay(1000)
return "ネットワークデータ"
}
suspend fun readFileFromDisk(): String {
delay(600)
return "ファイルデータ"
}
5. 非同期処理でパフォーマンスが向上する理由
すべての処理を1つずつ順番にやっていた場合、上記の例では「800ms + 1000ms + 600ms = 2400ms」かかります。
しかし、asyncで同時に処理すれば、一番時間のかかる処理(この場合は1000ms)だけで済みます。つまり3つの処理が重なって動くことで、全体の待ち時間が短縮されるのです。
6. 非同期処理とエラー処理の注意点
非同期処理を組み合わせるときに気をつけたいのが、エラー処理です。1つのasyncでエラーが出ても、await()するまで例外は発生しません。
また、coroutineScopeとsupervisorScopeの使い分けも重要です。処理の独立性があるならsupervisorScopeでそれぞれの失敗に強くしておきましょう。
7. 非同期処理は万能じゃない?使いすぎに注意
非同期処理を使いすぎると、かえってプログラムが複雑になってバグの原因になります。
非同期に向いている処理は、「待ち時間が長いけど重くない処理(通信・読み書きなど)」です。
逆にCPUをたくさん使う処理(大量計算など)は、非同期にしてもあまり効果が出ない場合があります。
8. 初心者でもできる非同期処理の設計ポイント
- 時間がかかる処理は
asyncで並列化 awaitで結果をまとめて取得- エラー処理を考慮して
try-catchを使う - 必要があれば
supervisorScopeで安全性アップ
Kotlinの非同期処理は慣れてくると非常に便利です。パフォーマンスを最適化するためには、処理の特性を見極めながら非同期をうまく組み合わせて使いましょう。