カテゴリ: Swift 更新日: 2026/01/24

SwiftのSendableとConcurrencyをわかりやすく解説!Protocolとの相互作用も初心者向けに説明

Swift Sendable/Concurrencyとprotocolの相互作用
Swift Sendable/Concurrencyとprotocolの相互作用

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、SwiftのConcurrency(並行処理)を勉強していたら、Sendableっていう言葉が出てきました。これは何ですか?」

先生

「いい質問だね。Sendableは、並行処理で安全に値をやり取りできることを示すためのProtocolなんだ。Protocolというのは、ルールのようなものだよ。」

生徒

「Protocolはルールというのは何となくわかります。でも、SendableとConcurrencyはどう関係するんですか?」

先生

「Concurrency(並行処理)では、複数のタスクが同時に進むから、データが安全に使えるかどうかを保証する必要があるんだ。そのときにSendableが重要になるんだよ。」

1. Concurrency(並行処理)とは?

1. Concurrency(並行処理)とは?
1. Concurrency(並行処理)とは?

まず、Concurrency(コンカレンシー)について説明します。これは日本語で「並行処理」と呼ばれ、複数の作業を同時に進める仕組みのことです。例えば、スマートフォンで音楽を聴きながら、同時にインターネットを見たり、アプリを操作することができますよね。このように、同じ時間にいくつかの作業を同時に進めるのがConcurrencyです。

Swiftにはasyncawaitといった仕組みがあり、これを使うことで簡単に並行処理を記述できます。ただし、同時に動くタスクがデータを扱うと、間違ってデータが壊れてしまう可能性があります。そこで必要になるのがSendableです。

2. Sendableとは何か?

2. Sendableとは何か?
2. Sendableとは何か?

SendableはSwiftに用意された特殊なprotocolで、「この型は並行処理で安全に送受信できる」ということを示します。簡単にいうと、「このデータは複数の同時処理で使っても壊れないよ」という安全の印みたいなものです。

例えば、整数(Int)や文字列(String)はもともと安全に扱えるので、暗黙的にSendableに準拠しています。逆に、自分で作ったクラスがスレッドセーフ(安全に同時アクセス可能)でなければ、Sendableには自動的にはなりません。

3. SendableとProtocolの関係

3. SendableとProtocolの関係
3. SendableとProtocolの関係

Swiftのprotocolはルールや契約のようなものです。クラスや構造体が「このルールを守ります」と宣言すると、そのprotocolに準拠することになります。Sendableも一種のprotocolですから、「この型は安全に並行処理で送れる」というルールを守る型が準拠できます。

例えば、下のようなコードでは独自の構造体をSendableに適合させています。


struct UserData: Sendable {
    let id: Int
    let name: String
}

このように宣言することで、UserDataは並行処理の中で安全に扱えることを示せます。

4. Sendableチェックの例

4. Sendableチェックの例
4. Sendableチェックの例

Swiftでは、並行処理の中でSendableでない型を扱おうとすると、コンパイルエラーになることがあります。これは開発者に「このデータは並行処理で使うと危険だよ」と教えてくれる安全装置です。


class MyClass {
    var value: Int = 0
}

func test() async {
    let myObj = MyClass()
    await Task {
        print(myObj.value) // ⚠️ エラーになる可能性
    }
}

この例では、MyClassSendableに準拠していないため、並行処理の中で使うと警告やエラーが出ます。これを解決するには、型を安全に設計するか、@unchecked Sendableを使って明示的に「自己責任で安全です」と宣言する必要があります。

5. ProtocolとSendableを組み合わせる

5. ProtocolとSendableを組み合わせる
5. ProtocolとSendableを組み合わせる

実際のアプリ開発では、protocolを使ってルールを決め、そこにSendableを組み合わせることがよくあります。例えば、ネットワーク通信でやり取りするデータを表すprotocolを作り、それをSendableに適合させることで、非同期処理でも安全に利用できるようになります。


protocol Message: Sendable {
    var content: String { get }
}

struct TextMessage: Message {
    let content: String
}

この場合、TextMessageMessageに準拠しつつ、並行処理でも安全に使えることを保証しています。こうすることで、アプリ全体で安心して非同期タスクの中で利用できます。

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6. 例えで理解するSendableとConcurrency

6. 例えで理解するSendableとConcurrency
6. 例えで理解するSendableとConcurrency

イメージしやすいように、学校のクラスを例にしてみましょう。複数の生徒が同じノートを同時に使おうとしたら、書いた内容がぐちゃぐちゃに混ざってしまいますよね。これが「非Sendable」の状態です。一方で、生徒一人ひとりにコピーを配ってから使えば、安心して同時に書き込めます。これが「Sendable」によって保証された安全な並行処理のイメージです。

つまり、Sendableは「データが同時に使われても壊れない」というルールを示し、Concurrencyは「同時にタスクを進める仕組み」、Protocolは「そのルールを型に適用する仕組み」と理解すると整理しやすいです。

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