Kotlinのモックライブラリ活用術!MockitoとKluentの使い方を初心者向けに解説
生徒
「Kotlinのテストでモックって言葉を見かけたんですが、どういう意味なんですか?」
先生
「モックとは、実際の処理の代わりに、テスト専用のにせものを使ってテストする方法です。現実の代わりにダミーで動かすイメージですね。」
生徒
「にせものって、どうやって作るんですか?」
先生
「それを簡単にするのがMockitoやKluentというモックライブラリなんです。実際にコードを見ながら解説しましょう。」
1. モックとは?Kotlinのテストでの役割
モック(Mock)とは、本物のクラスやサービスの代わりに使うダミーのことです。たとえば、データベースや外部APIなど「テストでは扱いづらいもの」をモックに置き換えることで、安全かつ簡単にテストできます。
現実世界でいうと、料理の練習で本物の肉を使わずに模型の食材で練習するようなイメージです。
2. Kotlinで使えるモックライブラリとは?
Kotlinでよく使われるモックライブラリには、以下の2つがあります。
- Mockito(モキート):Javaでも有名な定番のモックライブラリ
- Kluent(クルエント):Kotlin専用の書きやすいモック表現ができるライブラリ
どちらもKotlinのテストでモック処理をするために便利です。次の章で使い方を見ていきます。
3. Mockitoの基本的な使い方
まずはMockitoを使った基本の例を紹介します。今回は「メッセージを送るクラス」をモック化して、ちゃんと呼ばれたかを確認するテストです。
import org.mockito.Mockito.*
import org.junit.jupiter.api.Test
class Notifier {
fun send(message: String) {
println("送信: $message")
}
}
class UserService(private val notifier: Notifier) {
fun notifyUser() {
notifier.send("こんにちは!")
}
}
class UserServiceTest {
@Test
fun testNotifyUser() {
val mockNotifier = mock(Notifier::class.java)
val service = UserService(mockNotifier)
service.notifyUser()
verify(mockNotifier).send("こんにちは!")
}
}
mock()でにせものを作り、verify()でちゃんと使われたかを確認できます。
4. Mockitoで戻り値を設定する
モックに対して「こういうときに、こう返してほしい」と指示することもできます。
interface Calculator {
fun add(a: Int, b: Int): Int
}
@Test
fun testMockReturnValue() {
val mockCalc = mock(Calculator::class.java)
`when`(mockCalc.add(1, 2)).thenReturn(3)
val result = mockCalc.add(1, 2)
assert(result == 3)
}
when(...).thenReturn(...)という書き方で、返り値を指定できます。
5. Kluentを使ったシンプルな書き方
Kluentは、Kotlinに特化した「やさしい文法」で書けるのが魅力です。テストコードが読みやすくなります。
import org.amshove.kluent.*
import org.junit.jupiter.api.Test
class Greeting {
fun say(): String = "Hello"
}
@Test
fun testGreeting() {
val greeting = Greeting()
greeting.say() shouldBeEqualTo "Hello"
}
shouldBeEqualToのように、英語の文のような形で書けるので、直感的です。
6. KluentでMockitoを組み合わせて使う
Kluent単体ではモック作成ができませんが、mock()やverify()はMockitoと併用できます。
@Test
fun testWithKluentAndMockito() {
val notifier = mock(Notifier::class.java)
val service = UserService(notifier)
service.notifyUser()
verify(notifier).send("こんにちは!")
}
このように、Mockitoの機能をKluentと一緒に使うことで、より読みやすいテストが書けます。
7. モックを使うメリットとは?
Kotlinでのテストにモックライブラリを使うと、次のような利点があります。
- 外部の仕組み(API・DBなど)に依存せずテストできる
- テストのスピードが速くなる
- 異常系や失敗パターンも自由に試せる
現実に近いテストを、安全かつ簡単に再現できるのがモックの魅力です。
8. Kotlinのテストにモックを使うときの注意点
モックに頼りすぎると、実際の動きと違ってしまうこともあります。以下のポイントに注意しましょう。
- モックは現実と違う動きをするかもしれない
- すべてモックにすると、本物でのテストができない
- 必要な場面だけで使うのがベスト
正しい場所で適切に使えば、Kotlinのテストがぐっとやさしくなります。