カテゴリ: Go言語 更新日: 2025/12/18

Go言語のselect文を使ったchannelの多重処理を徹底解説!初心者でもわかる並行処理の基本

Go言語のselect文を使ったchannelの多重処理例
Go言語のselect文を使ったchannelの多重処理例

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生!Go言語のselect文って何に使うんですか?if文やswitch文みたいなものですか?」

先生

「いい質問ですね。Go言語のselect文は、複数のchannel(チャンネル)の通信を同時に待つことができる、並行処理に特化した構文なんですよ。」

生徒

「なるほど!つまり、同時にいくつかの処理を待って、どれかが終わったら動く…みたいな感じですか?」

先生

「その通りです!実際にサンプルコードを使って、select文の動きを見ながら理解していきましょう。」

1. Go言語のselect文とは?

1. Go言語のselect文とは?
1. Go言語のselect文とは?

select文は、Go言語の並行処理(コンカレンシー)を扱うときに欠かせない構文です。複数のchannelで同時に通信を待ち、最初に完了した通信を処理します。

例えるなら、「複数の電話の着信を同時に待って、最初に鳴った電話に出る」ようなものです。

ポイント:

  • 複数のチャンネルの送受信を同時に待てる
  • どれか1つでも完了したら、そのケースが実行される
  • すべてのチャンネルがブロックされているときは待機状態になる

2. select文の基本構文

2. select文の基本構文
2. select文の基本構文

まずは、select文の基本的な書き方を見てみましょう。


select {
case msg1 := <-ch1:
    fmt.Println("ch1から受信:", msg1)
case msg2 := <-ch2:
    fmt.Println("ch2から受信:", msg2)
default:
    fmt.Println("どのチャンネルも準備できていません")
}

caseごとにチャンネルの受信(または送信)を記述します。最初に完了したものだけが実行されます。defaultは、どのチャンネルも準備できていない場合に即座に実行される処理です。

3. 実際に2つのチャンネルを使ってみよう

3. 実際に2つのチャンネルを使ってみよう
3. 実際に2つのチャンネルを使ってみよう

次に、2つのゴルーチンから異なるタイミングでメッセージを送るプログラムを作ってみましょう。


package main

import (
    "fmt"
    "time"
)

func main() {
    ch1 := make(chan string)
    ch2 := make(chan string)

    go func() {
        time.Sleep(2 * time.Second)
        ch1 <- "チャンネル1からのメッセージ"
    }()

    go func() {
        time.Sleep(1 * time.Second)
        ch2 <- "チャンネル2からのメッセージ"
    }()

    select {
    case msg1 := <-ch1:
        fmt.Println("受信:", msg1)
    case msg2 := <-ch2:
        fmt.Println("受信:", msg2)
    }
}

このプログラムでは、ch1ch2にそれぞれ1秒と2秒の遅延をつけています。どちらの通信が先に完了するかをselect文が待ちます。


受信: チャンネル2からのメッセージ

結果として、先に1秒後にメッセージを送ったch2の内容が表示されます。これが「select文が最初に完了した通信を選ぶ」仕組みです。

4. defaultを使って待機を回避する

4. defaultを使って待機を回避する
4. defaultを使って待機を回避する

もしすべてのチャンネルがブロックされていると、プログラムは止まってしまいます。そんなときに使うのがdefault句です。


select {
case msg := <-ch:
    fmt.Println("受信:", msg)
default:
    fmt.Println("チャンネルはまだ準備できていません")
}

defaultを使うと、どのチャンネルも準備できていない場合でも即座に別の処理を行えます。たとえば、待機中に「処理中...」と表示させるなどに使えます。

5. forループと組み合わせて複数回受信する

5. forループと組み合わせて複数回受信する
5. forループと組み合わせて複数回受信する

select文は、forループと組み合わせることで、複数のチャンネルから継続的にデータを受信することもできます。


package main

import (
    "fmt"
    "time"
)

func main() {
    ch1 := make(chan string)
    ch2 := make(chan string)

    go func() {
        for {
            time.Sleep(1 * time.Second)
            ch1 <- "ゴルーチン1のデータ"
        }
    }()

    go func() {
        for {
            time.Sleep(2 * time.Second)
            ch2 <- "ゴルーチン2のデータ"
        }
    }()

    for i := 0; i < 3; i++ {
        select {
        case msg1 := <-ch1:
            fmt.Println("受信:", msg1)
        case msg2 := <-ch2:
            fmt.Println("受信:", msg2)
        }
    }
}

このプログラムでは、2つのゴルーチンが定期的にメッセージを送っています。select文がそれらを同時に監視し、どちらかが送信された瞬間に受信します。


受信: ゴルーチン1のデータ
受信: ゴルーチン1のデータ
受信: ゴルーチン2のデータ

このように、どのチャンネルの通信が先に完了するかによって、受信の順番が毎回変わることもあります。リアルタイムで複数のイベントを処理するプログラムではとても便利です。

6. select文を使うときの注意点

6. select文を使うときの注意点
6. select文を使うときの注意点
  • どのチャンネルも送受信できない状態ではブロックされる(ただしdefaultがあれば回避できる)
  • 同時に複数のチャンネルが準備完了した場合、どれか1つがランダムに選ばれる
  • 終了処理をしたい場合は、close()でチャンネルを閉じることで制御できる

たとえば、サーバーが複数のクライアントからデータを受信する場合や、タイマー処理を行う場合などに、select文は非常に役立ちます。

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