カテゴリ: Kotlin 更新日: 2025/10/17

KotlinのtoInt・toDoubleの使い方をやさしく解説!文字列から数値に変換する方法

Kotlinの文字列を数値に変換するtoInt・toDoubleの使い方
Kotlinの文字列を数値に変換するtoInt・toDoubleの使い方

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Kotlinで、数字っぽい文字列を本物の数字にするにはどうしたらいいですか?」

先生

「とても良いところに気がつきましたね。Kotlinでは、toInt()toDouble()というメソッドを使って、文字列を整数や小数に変えることができますよ。」

生徒

「なるほど!それって難しいんですか?」

先生

「いえいえ、とても簡単です!具体的な使い方を見ていきましょう!」

1. Kotlinで文字列から数値に変換する基本

1. Kotlinで文字列から数値に変換する基本
1. Kotlinで文字列から数値に変換する基本

Kotlin(ことりん)では、文字列(String)に対して簡単に数値への変換ができます。数字が書かれた文字列を、プログラム上で本物の数字として扱いたいときに使います。

たとえば、"100"という文字列を数字として足し算したいときは、そのままだと計算できません。文字列のままだと、ただの記号の集まりだからです。そこで活躍するのが、toInt()toDouble()という変換メソッドです。

2. toInt()の使い方 ― 文字列を整数にする

2. toInt()の使い方 ― 文字列を整数にする
2. toInt()の使い方 ― 文字列を整数にする

toInt()は、文字列を整数(int型)に変えるときに使います。整数とは、小数点がない数字のことです。たとえば「123」や「0」や「-45」などです。

次のように書きます:


fun main() {
    val text = "123"
    val number = text.toInt()
    println(number + 10)
}

実行結果:


133

この例では、"123"という文字列をtoInt()で整数に変えて、そこに10を足しています。

3. toDouble()の使い方 ― 小数の文字列を変換する

3. toDouble()の使い方 ― 小数の文字列を変換する
3. toDouble()の使い方 ― 小数の文字列を変換する

toDouble()は、文字列を小数(double型)に変えるときに使います。小数とは、「3.14」や「0.5」などのように、小数点がある数のことです。


fun main() {
    val text = "3.14"
    val number = text.toDouble()
    println(number * 2)
}

実行結果:


6.28

このように、文字列"3.14"toDouble()で小数に変えて、計算に使うことができます。

4. 変換できない文字列に注意しよう

4. 変換できない文字列に注意しよう
4. 変換できない文字列に注意しよう

ここでひとつ注意点があります。もし"abc"のような、数字ではない文字をtoInt()toDouble()で変換しようとすると、プログラムが途中で止まってしまいます。


fun main() {
    val text = "abc"
    val number = text.toInt()
    println(number)
}

実行すると、エラーが出ます:


Exception in thread "main" java.lang.NumberFormatException: For input string: "abc"

このように、数字として読めない文字列を変換しようとするとNumberFormatException(ナンバーフォーマットエクセプション)というエラーが出ます。これは「数値の形式が間違っています」という意味のエラーです。

5. 安全に変換するには? toIntOrNull()とtoDoubleOrNull()

5. 安全に変換するには? toIntOrNull()とtoDoubleOrNull()
5. 安全に変換するには? toIntOrNull()とtoDoubleOrNull()

文字列が正しい数字かどうか分からないときは、toIntOrNull()toDoubleOrNull()を使うと便利です。これらは、変換できないときにエラーを出す代わりに、null(ヌル)を返してくれます。

つまり、失敗してもプログラムが止まらないのです。


fun main() {
    val text = "abc"
    val number = text.toIntOrNull()
    
    if (number != null) {
        println("変換できました: $number")
    } else {
        println("数値に変換できませんでした。")
    }
}

実行結果:


数値に変換できませんでした。

toIntOrNull()toDoubleOrNull()を使えば、安全に文字列をチェックしてから変換できます。

6. どんなときに使うの?文字列から数値変換の活用シーン

6. どんなときに使うの?文字列から数値変換の活用シーン
6. どんなときに使うの?文字列から数値変換の活用シーン

たとえば、Webフォームやアプリの入力欄では、ユーザーが入力した値は最初は文字列として受け取ります。でも、「年齢」や「料金」などの数字として扱いたい場合は、数値に変換する必要があります。

次のようなシーンで使われます:

  • ユーザーが入力した「年齢」を整数にして年齢制限チェック
  • 「商品の価格」を文字列から小数にして合計金額を計算
  • CSVファイルなどから読み込んだ文字列データを数値に変換

Kotlinでの数値変換は、現実のアプリ開発でとてもよく使う基本テクニックです。

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