Kotlinの文字列比較の方法を徹底解説!==とcompareToの使い方を初心者向けにわかりやすく紹介
生徒
「Kotlinで文字列を比べたいときって、どうやってやればいいんですか?」
先生
「Kotlinでは、==を使ったり、compareToメソッドを使ったりすることで文字列を比較できますよ。」
生徒
「記号とメソッド、どっちを使えばいいか迷いそうです…」
先生
「大丈夫です。今回は、==とcompareToの違いや使い方を、わかりやすく丁寧に説明しますね。」
1. 文字列の比較とは?
まず、「文字列の比較(ひかく)」とは、2つの文字列が「同じ」か「違う」かを調べることです。
たとえば、「apple」と「apple」は同じ文字列ですが、「apple」と「Apple」は違うと判断されます(大文字と小文字が異なるため)。
Kotlinでは、次の2つの方法で文字列の比較ができます:
==を使った比較(値が同じか)compareTo()メソッドを使った比較(大小や順番も含む)
2. ==演算子での比較方法
==を使うと、2つの文字列が「同じかどうか」だけを調べられます。
これは「内容が一致しているか」を見る方法で、英語では「equals(イコール)」といいます。
fun main() {
val str1 = "Kotlin"
val str2 = "Kotlin"
println(str1 == str2)
}
true
この例では、2つの文字列がまったく同じなので、trueが返されます。
==は、「見た目が同じならOK!」という単純な比較に使います。
3. ==はnullでも安全に使える
Kotlinの==は、もしどちらかの値がnullでもエラーにならない安全設計です。
nullとは、「何も入っていないこと」を意味する特別な値です。
fun main() {
val str1: String? = null
val str2 = "Hello"
println(str1 == str2)
}
false
このように、エラーにならずにfalseと返ってくれるので安心して使えます。
4. compareToで大小や順番を比べる
compareTo()メソッドは、2つの文字列の「順番」や「大きさ」を比較したいときに使います。
辞書(じしょ)で単語を並べるときのように、アルファベットの順番で比較します。
戻り値は次のようになります:
- 0:文字列が同じ
- 正の数(1など):左側の文字列の方が大きい
- 負の数(-1など):左側の文字列の方が小さい
fun main() {
println("apple".compareTo("banana"))
}
-1
この例では、「apple」が「banana」より前にくるので、結果はマイナス(-1)になります。
5. compareToで大文字と小文字は区別される?
はい、compareTo()では、大文字と小文字は区別(くべつ)されます。
つまり、「Apple」と「apple」は違う文字列として扱われます。
fun main() {
println("Apple".compareTo("apple"))
}
-32
このように、数字で返される値は違いますが、基本的には0以外なら「違う」と考えればOKです。
6. compareToを使ったソートの例
文字列の順番を並べるとき、compareTo()はとても役立ちます。
下の例では、リストの中の文字列をアルファベット順に並べ替えます。
fun main() {
val list = listOf("banana", "apple", "cherry")
val sorted = list.sortedWith { a, b -> a.compareTo(b) }
println(sorted)
}
[apple, banana, cherry]
このように、compareToを使えば、文字列を並び替える処理にも使えます。
7. 大文字小文字を無視して比較する方法
大文字と小文字を区別せずに比較したい場合は、compareToの第2引数にtrueを指定します。
これを「大文字小文字を無視する比較(case-insensitive)」といいます。
fun main() {
println("Hello".compareTo("hello", ignoreCase = true))
}
0
この例では、ignoreCase = trueと指定することで、大文字と小文字を無視して比較できています。
8. equalsとの違いについて
Kotlinの==は、内部的にはequals()メソッドを呼び出しています。
つまり、str1 == str2という書き方と、str1.equals(str2)は、基本的には同じ意味です。
ただし、コードを短く書けるので、通常は==を使うのが一般的です。
9. 実際に使い分ける場面とは?
ここまで読んで、「いつ==を使って、いつcompareToを使えばいいの?」と思った方もいるかもしれません。
使い分けのポイントは次のとおりです:
- 同じかどうかを知りたいだけなら →
== - 文字列の順番を比べたいなら →
compareTo()
たとえばログイン画面でパスワードが合っているか調べたいときは==、辞書のように並べたいときはcompareToを使います。