KotlinのisEmptyとisBlankの違いと使い方を徹底解説!初心者でもわかる文字列の空判定入門
生徒
「Kotlinで文字列が空かどうかを調べるにはどうしたらいいですか?」
先生
「Kotlinでは、isEmpty()やisBlank()というメソッドを使うことで簡単に確認できますよ。」
生徒
「2つもあるんですね。どう違うんですか?」
先生
「とてもいいポイントですね。ひとつずつ、丁寧に説明していきましょう!」
1. KotlinのisEmptyとは?
Kotlin(ことりん)で文字列が何も入っていない、つまり空っぽかどうかを調べたいときにはisEmpty()メソッドを使います。
たとえば、箱の中に何も入っていないかを確認するようなイメージです。「空文字列」というのは、文字が1つも入っていない状態のことです。
下のコードでは、変数textに何も入っていないとき、isEmpty()はtrueを返します。
fun main() {
val text = ""
println(text.isEmpty())
}
true
もし文字が1つでも入っていれば、isEmpty()はfalseになります。
2. KotlinのisBlankとは?
一方、isBlank()というメソッドは、「空白(くうはく)しかない文字列かどうか」を調べるためのメソッドです。
空白というのは、スペースやタブなど、画面に見えない「すきま」のようなものです。
たとえば、「 」や「 」だけが入っている文字列は、目には見えませんが、isEmpty()ではfalseになります。
しかし、isBlank()は「中身が空白だけだから、実質空とみなしてOK!」と判断してtrueを返します。
fun main() {
val text = " "
println(text.isBlank())
}
true
このように、スペースだけの文字列もisBlank()では「空」と見なされます。
3. isEmptyとisBlankの違いを比べてみよう
ここで一度、isEmpty()とisBlank()の違いを表で整理してみましょう。
| 文字列 | isEmpty() | isBlank() |
|---|---|---|
""(空文字) |
true | true |
" "(スペースのみ) |
false | true |
"abc"(文字あり) |
false | false |
このように、両者は似ているようで少し違う役割を持っています。使い分けがとても大切です。
4. よくある使い方の例
実際のプログラムでは、ユーザーが入力した内容が空かどうかをチェックする場面が多くあります。
例えば、名前の入力欄が空白だった場合に「名前を入力してください」と表示するには、こんなコードを書きます。
fun main() {
val name = " "
if (name.isBlank()) {
println("名前を入力してください")
} else {
println("こんにちは、$name さん!")
}
}
名前を入力してください
isBlank()を使うことで、空白だけの入力も「入力なし」として扱えます。
5. nullとの違いに注意しよう
ここまで紹介してきたisEmpty()とisBlank()は、文字列がnullではない場合に使えるメソッドです。
null(ぬる)というのは、「何もない」ことを表す特別な値で、文字列そのものが存在しない状態です。
以下のようにnullの変数に対してisEmpty()を使うとエラーになります。
fun main() {
val text: String? = null
// println(text.isEmpty()) // ← コンパイルエラーになる
}
このような場合は、text?.isEmpty()のように「安全呼び出し演算子(えんざんし)」を使ってアクセスします。
fun main() {
val text: String? = null
println(text?.isEmpty() == true)
}
false
text?.isEmpty()はnullのときは何もせず、エラーになりません。
6. trim()と組み合わせて使う方法
もしisEmpty()で空白も「空」として判断したいなら、trim()メソッドと一緒に使う方法もあります。
trim()は文字列の前後にあるスペースやタブを削除してくれるメソッドです。
fun main() {
val input = " "
if (input.trim().isEmpty()) {
println("入力が空です")
} else {
println("入力されています")
}
}
入力が空です
trim()で空白を取り除いたあとにisEmpty()を使えば、isBlank()と同じような判定ができます。
7. Kotlinらしい書き方を知ろう
Kotlinでは、コードをシンプルに書くことが推奨されています。たとえば、下のような書き方はとてもKotlinらしい表現です。
fun main() {
val message = "こんにちは"
if (message.isNotBlank()) {
println("メッセージがあります:$message")
}
}
メッセージがあります:こんにちは
isNotBlank()は、isBlank()の反対で「中身が空白だけじゃないよ」という意味になります。
このように、Kotlinでは読みやすくて書きやすいコードを書くことができます。